犬の去勢・避妊手術について
犬を飼っている方は、動物病院で避妊・去勢手術について提案されたことがあると思います。
- 避妊・去勢手術のメリット
- 避妊・去勢手術を受ける時期
- 手術の流れ
避妊・去勢手術について、こういった疑問をお持ちではないでしょうか?
当院では、犬の避妊・去勢手術を積極的に行っています。
手術をご検討の方はお気軽にご相談ください。

犬の避妊・去勢手術とは?
犬の避妊・去勢手術とは、犬の生殖機能をなくす手術です。
メスの避妊手術では、卵巣・子宮を摘出し、オスの去勢手術では精巣を摘出します。
去勢手術は手術の傷口が小さく、日帰りで行えることがほとんどです。
避妊手術は去勢手術と比べると傷口が大きくなるため、1泊の入院が必要になる場合があります。
避妊・去勢手術を行うことにより、妊娠の防止だけでなく、病気や行動面のメリットも期待できます。
避妊・去勢手術のメリットは?
犬の避妊・去勢手術を行う具体的なメリットはなんでしょうか?
犬の避妊・去勢手術のメリットには
- 病気の予防
- 問題行動の抑制
- 望まない妊娠を防ぐ
などがあります。
それぞれ解説していきましょう。
病気の予防
避妊・去勢手術は、子宮や精巣に関わる病気を予防するというメリットがあります。
メスでは
- 乳腺腫瘍
- 子宮蓄膿症
- 卵巣腫瘍
のリスク低下
オスでは
- 前立腺肥大
- 精巣腫瘍
- 肛門周囲腺腫
になるリスクを減らすことができます。
特にメスの乳腺腫瘍は、適切な時期に避妊手術を行うことで90%以上予防が可能です。
問題行動の抑制
避妊・去勢手術を行うことで、問題行動を減らすことができます。
具体的には
- マーキングやマウンティングの軽減
- 発情期のストレスが減る
- 攻撃性の抑制
などです。
発情期には犬はストレスを感じて気性が荒くなることがあります。
避妊・去勢手術によって発情期がなくなり、ストレスが減ることは犬にとってもメリットですね。
望まない妊娠を防ぐ
避妊・去勢手術を行うことで、多頭飼いの場合や、散歩中などに他の飼い犬との意図しない妊娠を防ぐことができます。
特に散歩中などに他の犬との接触で、自分の犬が妊娠したり妊娠させたりすることは大きなトラブルにつながります。
避妊・去勢手術で、このようなトラブルを避けることができますね。

避妊・去勢手術のデメリットは?
避妊・去勢手術を行うことのデメリットもいくつかあるため、ご紹介していきましょう。
手術のリスク
避妊・去勢手術は全身麻酔が必要なため、リスクがゼロなわけではありません。
もちろん手術前にはきちんと全身の検査を行い、麻酔がかけられるかのチェックを行います。
それでも麻酔によるリスクが不安な飼い主の方は、獣医師によくご相談ください。
太りやすくなる可能性
避妊・去勢手術を行うと、ホルモンバランスが変化し代謝が低下するため、太りやすくなることがあります。
手術後は適切な食事管理と運動を心がけることで、肥満を防ぐ必要がありますね。
手術を受ける適切な時期
犬の避妊・去勢手術は、いつ受けるのがいいのでしょうか?
病気のリスクを減らしたり妊娠を防いだりするためには、生後6か月~1歳ごろが推奨されます。
もちろん1歳をすぎていても避妊去勢手術を受けることは可能です。
時期 | |
生後6か月前後 | 初回発情前に避妊すると、乳腺腫瘍のリスクが大幅に低下 |
1歳前後 | 体が成長してからの手術で、体への負担が少ない |
成犬・シニア犬 | 手術は可能だが、麻酔リスクが高まるため慎重に判断 |
避妊・去勢手術のタイミングは、犬種や個体によって異なるため、ぜひ当院でご相談ください。
避妊去勢手術の流れ
避妊・去勢手術はほとんどの場合緊急で行う必要はないため、手術前にはしっかりと計画を立て、犬の健康状態がいい時に手術を行います。
手術前には事前検査を行い、血液検査やレントゲンなどで麻酔のリスクを確認します。
この段階で病気が見つかった場合には、病院の治療を進めてから手術を行うのが大切です。
手術当日は絶食絶水をしてもらい、麻酔をかけて手術を行います。
万が一当日にご飯を食べてしまうと手術ができないこともあるので、スケジュールはしっかりと確認しておきましょう。
術後も抜糸や傷の状態を見る必要がありますので、手術を受けた後もしっかりと診察を受ける必要があります。
避妊・去勢手術を受けるかどうか迷っている方へ
避妊・去勢手術は、絶対に手術しなければならないというわけではありませんが、犬の健康と生活の質を考えるとメリットも多くおすすめな手術です。
手術をするか迷っている場合は、ぜひ当院へご相談ください。

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