犬の鼻の穴が狭すぎる?|外鼻孔狭窄症の手術について獣医師が解説
フレンチブルドッグやパグ、ボストンテリアなどの短頭種を飼ってるご家族でこのように感じたことはありませんか?
「鼻の穴が狭くて呼吸がしづらそう・・・」
その問題、手術で解決できるかもしれません。
今回は、短頭種に起こりやすい短頭種気道症候群、その中でも鼻の穴の大きさが問題となる外鼻孔狭窄症についてお伝えします。
ぜひ最後までお読みいただき、愛犬の快適な生活の一助となれば嬉しいです。
外鼻孔狭窄症ってどんな病気?
外鼻孔狭窄症とは、先天性に鼻の構造に奇形があり鼻の穴が狭いことを言います。
鼻の穴が狭いことで空気の通り道が塞がり、呼吸に悪い影響を与えてしまいます。
短頭種気道症候群と呼ばれる短頭種によく問題となる病気の一つです。
外鼻孔狭窄症の症状
外鼻孔狭窄症は鼻の穴が小さいことをいいます。
呼吸をしても、空気の通り道が細く、頑張って酸素を取り込む必要があります。
頑張って呼吸をしようとすることで、喉や気管にも悪影響が出てしまい、どんどん苦しくなってしまいます。
外鼻孔狭窄症を起こしている犬は、他にも短頭種気道症候群の病態をいくつか持ち合わせていることがほとんどです。
これらが重なることで次のような症状が見られます。
- 鼻呼吸でブーブーと音が出やすい
- 口呼吸、パンティング(ハァハァとする様子)が多い
- 頑張って息を吸うことが多い
- 熱中症になりやすい
愛犬の鼻の穴の大きさはどのくらい?
外鼻孔狭窄症には、鼻の穴の狭さに応じてグレード分けがされています。
愛犬の鼻の穴が他の犬に比べてどれだけ狭いのか確認してみましょう。
レベル2以上では手術による改善を推奨します。
レベル0:正常
しっかりと鼻の穴が開いている
レベル1:軽度
鼻の穴はわずかに狭いが空気の流れは確保できている
レベル2:中程度
鼻の上の部分が狭く頑張って呼吸をしている
レベル3:重度
鼻の穴がほとんど塞がっている
外鼻孔狭窄症は手術で治るの?
外鼻孔狭窄症は手術で治すことができます。
ここからは手術について詳しく解説していきましょう。
どのような手術方法があるの?
外鼻孔狭窄整復術は鼻の穴を大きく広げる手術です。
いくつかの手術方法がありますが、多くは次の流れで実施されます。
- 全身麻酔をかける
- 狭くなっている鼻の穴の一部を切り取る
- 切り取られた部分を縫い合わせる
- 鼻の穴が広がる
手術のリスクや合併症
外鼻孔狭窄症の整復術は比較的安全に実施することができます。
その中でも起こりうるリスクや合併症は次の通りです。
鼻の脱色
手術後、鼻の色が薄くなることがあります。
1〜2ヶ月で改善することが多いです。
傷口の出血・感染
鼻の傷口から出血が起きることがありますが、押さえてあげることで止まることがほとんどです。
感染が起きると傷口がグジュグジュしてしまうこともあります。
その際は病院へご連絡ください。
誤嚥のリスク
手術中の出血が気管に入り誤嚥を引き起こす可能性があります。
全身麻酔
手術をするにあたって全身麻酔が必要になります。
心臓や肺、臓器の状態を調べるために、術前検査を行います。
手術後の生活で気をつけることは?
外鼻孔狭窄整復術をする場合は、術後の生活で以下のことに気を付けてください。
安静
興奮してしまうと鼻に負担がかかります。
1週間は安静に過ごしましょう。
保護
鼻を壁に擦ったり自分で掻いたりしないようにしましょう。
傷口から出血しやすくなります。
エリザベスカラーを着用すると良いでしょう。
観察
手術後、傷口に異常がないかよく観察してあげましょう。
出血が止まらなかったり、腫れが酷くなることがあるかもしれません。
気になることがあればご相談ください。
最後に
短頭種の鼻の穴の狭さ、呼吸のしづらさは適切な手術を受けることで、呼吸が楽になり元気に過ごせるようになります。
「うちの犬は鼻の穴が狭いのかな?手術を受けた方がいいのかな?」
そのように感じたらぜひ当院へお越しください。
愛犬の鼻の大きさ、手術すべきかどうかなどを相談していきましょう。
よくあるご質問(Q&A)
Q. 犬の外鼻腔孔狭窄症はどんな時に手術が必要ですか?
犬の外鼻腔孔狭窄症では、鼻の上の部分が狭く頑張って呼吸をしていたり、鼻の穴がほとんど塞がっていて鼻呼吸ができていないなどの場合に手術が推奨されます。
鼻の穴が狭くても空気の流れが確保できていて呼吸に支障がない場合は手術の必要はありません。
Q. 犬の外鼻腔孔狭窄症の手術にはリスクがありますか?
犬の外鼻腔孔狭窄症の手術は比較的安全に実施することができます。
手術中は鼻の出血が気管に入って誤嚥をおこす可能性があるため、適宜拭き取ったり吸引することで対処します。
全身麻酔のリスクはどんな手術にもつきものです。
必ず術前検査を行って全身状態を評価してから手術を行います。
鼻の脱色や傷口からの出血など、術後に症状がおこることがありますが、ほとんどが一時的なものです。
Q. 犬の外鼻腔孔狭窄症の手術後は普通に呼吸ができるようになりますか?
犬の外鼻腔孔狭窄症は適切な手術を受けることで呼吸が楽になり、元気に過ごせるようになります。
まずは愛犬に手術が必要かどうかを知るために動物病院を受診しましょう。
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